第5章 平穏な、日々
side菅原
視線の端に目立つ銀色がいた気がした。
確か文乃の後輩の…ハーフ。
名前は…確か灰羽くん。
1回しか会ってないけれど見た目の印象が強いから…
それにあの時…文乃を迎えに行った時、初めて会った時の敵意剥き出しのあの顔が忘れられない。
きっと彼は文乃が好きなんだろうな。
そう考えた瞬間無意識に手に力を入れてしまったらしく文乃から上がる抗議の声。
「っ孝支?どうしたの?手、ちょっと痛い。」
「ああ、ごめん。考え事してた。」
そっか、と小さく微笑む文乃。
いくら文乃が好きでも
文乃はもう俺のもの
誰にもやらない
文乃は
俺のものだ