第14章 単身赴任、残る。
硬い床でココロが冷えた。
そんな状態でもカラダは熱を帯びた。
「や…こうし……」
「ん?なんで?
床まで濡らしてやめてはねーべ。」
いつの間に濡らしていたのだろう。
ひやりとしたのは床の冷たさだけじゃないことにたった今気づいた。
「コーフンしてんの?文乃?
やーらしーな。」
ぬちゃり、と秘部を滑る指。
それを舌で舐めとりながら、孝支はにやり、笑った。
知らない。
こんな孝支、知らない。
「文乃かぁーわいいな。」
そう言い、孝支は私の胸に赤い華を散らした。
何度も、なんども。
逃げ出したいのに、逃げ出せない。
たすけて、灰羽くん。
願う気持ちは無情にも砕けて
散り散りに散った。
孝支は何度も私に猛ったものを押し入れ、なんども欲を放った。
気づいたときには夜は明け、床には私に向けて放たれた精液がどろり、と床に流れ落ちていた。
いつのまにか孝支がいなくなった部屋で
私は体を抱きながら泣いた。