第2章 罪悪感
side灰羽
信じられなかった。
好きで、ずっと好きで
この人が彼女になればいいとどれだけ願ったか。
気づけば自宅にいた。
自宅のベッドの上。
飯も食わずに横になっていた。
どうやって帰ってきたんだっけ…
おぼろげな記憶を手繰り寄せて行く。
確か、あのあと貸していた服を返してもらって、一緒に部屋を出た。
そのあと車で最寄り駅まで送ってもらったんだった。
「気をつけて帰るのよ。」
そう気遣う椎名さんの顔も見れず、うつむいてたっけ。
そのまま家まで歩いて帰ってきた…らしい。
起き上がりスマホを見れば0時を超えている。
充電が数パーセントしかない。
スマホを充電器にさしたところでぐぐっと腹が鳴る。
そういや昼もばたばたしてちゃんと飯食えてなかったな…
食材を探せば見つかるインスタントラーメン。
2袋を沸騰したお湯に突っ込み、そのタイミングでスープと卵を入れる。
適当なタイミングで火を止めて鍋のままテーブルまで移動。
器使ったら洗い物増えるじゃん?
腹を満たすためにラーメンを流し込み、それでも足りなくて炊飯器のご飯を追加する。
とりあえず食べた。
食いながら泣いていた。
泣きながらご飯を口にかきこんで、すぐにシャワーに飛び込んだ。
シャワーの音に紛れるように泣いて泣いて、やっと泣き止んだ頃には眠気がきて
俺はいつのまにかベッドに横になって意識を飛ばしていた。