第11章 視感。
「灰羽、こっち来れる?
来たらここ座って?」
何が始まるのかと思った次の瞬間、私の体は宙に浮いた。
体に伝わるワイシャツの感触。
赤葦くんが私の体を抱きかかえているらしい。
そのまま移動された私の身体。
動きが止まったと思ったら、何かに座らされた。
「赤葦さん、下ろすの早いです。俺まだゴム付けてないっす。」
「ああ、ごめんごめん。」
降ろされたのは灰羽くんの足の上らしい。
そして、なんとなくだけど移動して来たのはベッドの端。
椅子に座ったかのように足が降ろせる。
だけど、スプリングのぎしりという感触が灰羽くんの足から伝わってくるから、そうわかった。
一度灰羽くんの足に座った後、灰羽くんが避妊具をつけるからと赤葦くんが私を抱え起こしてくれる。
ぴりり、かさっ、ぱちん
目が見えてないぶんいつもは気にしない、避妊具を開け、装着する音まで気になってしまう。
「赤葦…くん…これ、外したい…」
そう、言ったか言わないタイミングで赤葦くんが私を灰羽くんの足に下ろした。
「目隠し外したら余計に恥ずかしいと思いますよ?」
赤葦くんの声と椅子が軋む音。
そして灰羽くんの肉棒がお尻に当たる。
「椎名さん。床に足ついてください。そのままお尻浮かせて?」
灰羽くんに言われたように地面に足をつけ、赤葦くんに捕まり立ち上がる。
するとの後ろから灰羽くんの手が伸びてきて私の腰を掴んだ。
ゆっくりゆっくり腰が落ち、ちゅぷ…と入り口に肉棒が当たる。
と、私を支えてくれていた赤葦くんの手と灰羽くんの手が離れ、バランスを崩した私。
先ほどまでの行為でとろとろになっていた私の膣は、灰羽くんの肉棒を一気に奥まで飲み込んだ。