第11章 視感。
見えないってこんなに敏感になっちゃうんだ。
そう、思えるほど身体は敏感になっていた。
ワイシャツのボタンを外される時も、下着をたくし上げられる時も、ただ、乱されているだけなのに気持ちいい。
半端に脱がされたワイシャツと上にずり上げられたブラ。
腰を浮かすように言われ、スカートも脱がされた。
「椎名さん、気づいてます?今日厚手のストッキングなのにその上からでもわかるくらい濡れてる。」
そう言ってタイツの上で灰羽くんの指が動く。
触れられた場所がじわじわと熱を持ち始め先ほどよりも蜜をこぼす。
脱がせちゃいなよ、という赤葦くんの声。
その声がしたあと、脱がされるタイツ。
ベッドに座った状態でがばりと足を開かされ身動きが取れなくなる。
「椎名さん、濡れすぎ…下着張り付いてる。」
ここでしょ?と触ってきたのは肉芽。
引っ掻くようにくりくりと擦られ声が止まらない。
「はいばくっ…イっちゃ…」
「はい止めて。」
急に止められる行為。
何事かと赤葦くんに問う灰羽くん。
「手は出さないけれど口は出すよ?灰羽、下着脱がせて。」
ぎじっ、とベッドのスプリングが鳴り、私の足の間に誰かが移動した。
「椎名さんすごいですね。
いつも真面目にスーツ着こなしてる姿からは考えられないくらい乱れてますね。」
するりと足から下着が脱げる。
すると私の背中に誰かの胸板が当たる。
それだけでなく後ろから伸びてきた手が私の膝裏に手を回し、足をM字に固定した。
「ありがとう、灰羽。
うん、椎名さんのイヤラシイところが全部見える。」
「…恥ずかし…から、見ないで…」
そう首を振ってイヤイヤとするけれど、足は灰羽くんに固定されて閉じることができない。
それが余計に恥ずかしさを倍増させていく。