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〜Dark Moon Story〜

第4章 -出張デート-(黒尾鉄朗)


"ホテル着いたよー。"

"おかえりー♡"

"鉄朗はもう家?"

"今エレベーター待ってる♪"

お客様の支店の講習会の講師をするための3日間の泊まりの出張も今日で最後。明日はわたしは休みだけど、鉄朗は仕事なので、わたしはもう1泊して観光してから帰るつもりだった。
鉄朗と会えないのは淋しいけど、その分こうやっていつも以上にマメに連絡をくれるから、それもちょっと嬉しかったりもする。でも、そろそろ鉄朗に会いたいのも本音…。

"すみれ、何号室?"

ホテルの号室?そんなのなんで知りたいんだろ…

"960号室だよ。"

とりあえず返信はしたけど、急に鉄朗の既読がつかなくなった。
今までずっとやり取り続いていたのに…

鉄朗ももう家なら、少し電話で話したかったな…。


ピンポーン


…⁈


鉄朗からの返信は気長に待つことにして、いったんスマホを置いて、着替えていると、突然部屋のインターフォンが鳴った。
間違い…?イタズラ…?


ピンポーンピンポーン


暫く無視したけど、あまりにも鳴り続けるので、音を立てないようにドアに近付き、恐る恐るドアスコープを覗く。

…っ⁈

ガチャ‼︎

「鉄朗⁈」

「来ちゃった♡」

え⁈女子⁉︎っていうくらいかわい子ぶって言う鉄朗にドアの前で抱き締められる。

「あ〜‼︎すみれだぁ。」

「ちょっ⁈鉄朗⁈」

「つぅか、何このカッコ?」

「ゃっ…ん…きゅ…急に触らないで‼︎着替えてたんだもん‼︎」

鉄朗が腕を下ろして不意打ちでお尻を触ってきたので、思わず反応してしまう。ちょうどスーツを脱いだ時に鉄朗が来たので、上はブラウスだけ…下はストッキングのみ…というなんとも情けない姿…

「オレは嬉しいけどさー、こんなカッコでドア開けたらダメじゃん‼︎襲われちゃうゾ?つぅか、食べてくださいって言ってるよーなもんだろ?」

「鉄朗じゃなかったら、こんなカッコで開けてなかったってば。」

「ふ〜ん♪オレだったから、そんなカッコで開けてくれたんだ〜?」

「ちがっ…‼︎そもそもなんでココに…っ⁈」

「あ〜もう‼︎そんなんじゃオレ我慢できねぇじゃん。」

「…っ⁈ん…っ…ふぁ…っん…」

まだ話は終わってないのに、鉄朗のキスで強制終了されてしまう。
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