第1章 中間淳太
始まりはいつだって彼の嫉妬で。
例えば濵ちゃんと話してたら
なんで濵ちゃんと仲良く話してんのって怒る。
流星や望くんと談笑していたら、
えらい楽しそうやんかと
拗ね始めちゃう。
「めんどくさい男に好かれたなぁ」
あはは、と笑う重岡くんも
少し呆れ返っていた。
「もうおじさんですから彼は」
淳太くん〜と励ます桐山くんも
少しバカにしてる。
『私はそろそろ帰りますね』
ただほんのちょっと、
淳太くんの顔が見たかっただけだから。
長居しちゃうと迷惑だから。
立ち上がってドアノブを握ろうとすると
その手が空回り。
代わりにゆっくり開いたドアの前に望くんの姿
『う、わっ』
「おおぅ、びっくりした」
帰んのー?と転び掛けた私を、
すかさず支えてくれる望くん
その後ろに濵ちゃんもいた
『す、すみません!』
「はは、ええって〜
ジェントルメンやからな!俺!」
「自分で言うなや」
気ぃつけてな、と
楽屋に入ってく2人。
ああ、びっくりした。
さすがに間近で見るイケメンには、
ドキドキしちゃったな