第2章 濵田崇裕
「お前の愛しの彼女、また怒っとるで」
「へえ??」
「何やらかしたんや今度は」
横にいる照史がため息。
遠くで拗ねてそっぽを見るは
チラチラこちらを見る。
どうやら嫉妬しているみたい。
「ごめんなあ、〜。」
『…なに。』
「そんなぷんすか怒んなよ」
『濵ちゃんが悪いんだから』
「やからごめん言うてるやんかあ」
『…すぐそれじゃん』
「ええ〜。謝れる方が謝ればええやん
喧嘩なんかええ事ないやん、なあ?」
「俺の方見るアホ」
照史がぶんぶん手を振り、
こっち見んなって合図
「そもそも何に妬いてんの」
『や、妬いてないよ別に…』
「ええ?ほんなら何に怒ってるん」
『…うう、もういい!トイレ!』
「はよ戻ってきいや〜」
ヒラヒラ手を振り見送ると、
後ろにいた照史が
再び「アホか」と頭を叩く
「いったぁ、なにすんねん!」
「気持ち考えなあかんやろ
アレじゃちゃんかわいそうやん」
「ええ〜分かってるよ」
俺のこの、
とりあえず謝る
というところやろな。
怒ってる理由は。
「喧嘩なんて良くないやろ?
相手を傷つけても何も楽しくないやん」
それなら俺が折れた方がええやん