第1章 中間淳太
「、来い」
『…っ、社長っ!?』
「ええからはよ!」
プライドを傷つけられたからと、
普通の顔をして語ったアイツと
俺は、全然ちがう。
切り捨てたアイツとは違う。
『…痛いっ、』
泣いたが俺を見た。
手を引き、抱きしめた
震えて泣くがもっと泣いた
のために嫌やって言うたんやで?
せやけど仕事上の問題で
どうにもならへんかったんやって
「…ごめんな」
こんなに傷つけるつもりはなくとも、
俺のせいで泣いている。
「…」
俺と小瀧は正反対、
あいつはモテるしイケメン。
女を取っかえ引っ変えしてるけど
それでも、お前だけは
『…社長、ありがとうございます』
「好きやからしとるねん。分かってんの?」
俺を特別やって思ってくれたら、
それだけでええねんで。
end.
例え身分差があろうと無かろうと、
傍に居るのがなら
俺はそれだけで幸せやって言うと
は欲張りになっちゃうからと
照れたように笑った。