第1章 中間淳太
「神ちゃん、しげが呼んどったで
はよ来んと荷物あさくるってよ」
「ええ?ほんまに!?またあとで!」
ごめんちゃん!と
すごい速さで走って行った
残された中間先輩と私。
神ちゃんが座ってた1人分空いてた所に
中間先輩がストンと座った。
「神ちゃんか」
小さく呟いた中間先輩は、
ちらりと私を見た
「俺のことは?」
『中間先輩、?』
「ええ〜嫌やなぁ〜。
俺のことは、淳太って、呼んでや」
ドキドキ高鳴ってるこっちの
身も知らず、先輩は可愛く笑う。
戸惑う私に、あっ、と声を上げる
「名前呼びは2人の時がええなあ
うん、そうしよ、それがええわ」
特別っぽくない?と微笑む先輩は、
1人うんうんと頷く
「可愛くなろうとせんでも、
もう可愛ええんやから大丈夫なのになあ?」
なーんてな、と
何も知らないふりして
違う話を始めた中間先輩。
もっと真実を知るのは
付き合い始めてからの話。
end.
「淳太もスパッと言えばええのに」
「あんなんで奥手やからなあ」
「はよ付き合っちゃえよな?」
「ええ?淳太くん好きな人おるの?」
「流星、知らんの?ちゃんやで」
「ああ。俺が前告った」
「「え!?!?!?」」