第5章 神山智洋
逃げてきた先はあっくんの所。
だいちゃんとじゅんくんと
楽しそうに話すところに割って入った。
「神ちゃんは?」
『…え、えーと…』
「流星のところちゃう
それか望。せやろ?」
「珍しいな?と別行動なんて」
確かに、と頷くあっくん。
じゅんくんは薄々わかってるのか、
何も聞かずフォローしてくれる
『…智くんの事好きになってもうた』
深刻そうに切り出したそれに、
3人は別に驚く声も表情もしなかった。
『驚かへんの?』
「まあ今さら、なあ?」
「せやろって思ってたしな」
はは、と笑う2人。
「むしろ付き合ってるみたいやもん
特に神ちゃんの扱い方とか見たら」
「そうそう。過保護で過干渉って言うか」
「やたらの事になると
詳しく知りたがるもんな、神ちゃん」
3人からしたら、
幼馴染みと言うよりは
カップルって見えてるみたいだった。
「、あんな。
好きになったからって別にな?
離れる事はせえへんでええねんで。
神ちゃんに好きやって言うてあげり」
『でもっ、嫌われたら…』
「大丈夫。大丈夫や
俺らが保証するから大丈夫!」
「せやせや!フラれたりしたら
俺が貰ったるから安心しいや〜」
そう笑ってくれた3人。
勢いよく開いた扉、
そこに立ってた智くんが
「俺はお前の事が好きやで!ずっと」
そう叫んで私の腕を引いた。
end.