第4章 重岡大毅
席替えして、誰だろうってドキドキ。
ガタガタと机を抱え、
やって来たのが重岡くんだった。
「お!やん、よろしくぅ!」
いぇあ!
と変なノリで絡んでくる重岡くん。
なんて返せばいいのかな
って、悩んでたら
「ちゃんって呼んでええ?」
『…え?』
「せっかく隣の席になったんやし、
仲良くしたいやん!俺はしげでええで!」
えへへ、とキラキラ笑顔に
私は思わず頷いた。
「よっしゃ!」
「しげぇー!先生が呼んでるでー!」
廊下からお友達に呼ばれて、
重岡く…しげは廊下に走ってった。
元気な人だなあ…
前から見ててずっと思ってたけど、
いつも明るくはしゃいでるな
「ここの席かぁ、遠いな」
『濵ちゃん。濵ちゃんどこ?』
「俺は教卓の前、めっちゃ最悪や」
『はは、寝れないね。どんまーい』
「うっざ(笑)」
濵ちゃんは幼馴染み。
昔からずっと一緒にいたから
一緒に居ないと変な感じ
「隣は…しげか。安心やな」
『安心って何』
「やって、あいつ大人しめやろ」
『…うん』
「今の間はなんやねん」
大人しめ?あれで?