第1章 中間淳太
友達がたまたま連れて来て、
初対面同士だったから自己紹介をした
私はかなりよそよそしかったと思う
なんせ人見知りですからね!
だけど中間くんは優しい笑顔で
仲良くしてな?って言ってくれた。
それで一目惚れしてしまったの!!
「ねえ!お願い!なんでもする!」
「でーたー。お前のなんでもする、は
なんでもせえへんからなあ〜信用ならんねん」
断る、ときっぱり言い放つのは
先ほど説明した中間くんを連れてきた、
桐山照史くんです。
中間くんと気持ち悪いぐらい仲良くて
まあ、それも照史の一方的な愛だけどね!
親友だって自称してる。
「大体な?アピール酷いわお前
やから淳太に引かれんねんで??」
分かってんの?と
すっごい不機嫌に語る照史。
「知らん!ええからお願い!」
「その関西弁嫌やわぁ!
お前の関西弁弱いねん俺…」
まあ俺も関西弁やけどお、と
自分で言って自分で笑ってるし。
ヘラヘラ笑って鬱陶しい
「協力はするで!けど淳太くんが
一緒に帰るかは分からへんで?」
「そこをどうにかするのがキューピット」
「都合良くキューピットとか呼ぶなや」
都合の良い女やな全くもう!と
携帯を取り出して、
中間くんにメールをする。
「ふへへ、大好き照史〜!」
「大好きを安売りすなよきもっち悪い」
げえ、と吐く真似をする。
相変わらず可愛げのない男だこと。