第4章 重岡大毅
そしてとうとう来た男子校!!
「いま流星が来てるみたいやから」
『…え、なんで流星くん??
別に淳太くんでええんちゃう?!』
「ええやん、男前の方が」
『淳太くんかて男前やろ!!!』
「淳太を散々バカにしとったくせに」
はあ、嫌やわぁ…
流星くん来る前に
朝の彼に会えればええだけやん!
ソワソワする私の気持ちはむなしくも、
流星くんが嬉しそうに子犬のように
全力ダッシュして来て崩壊した
「ちゃんっ!
来てたんなら言うてや!!!」
『あ、うん』
「嬉しいわぁ!どうしたん!?
ついに俺と付き合う気になったん?」
『いや、ちがっ』
「んもうっ、照れ屋さんやなっ」
普段は無口でマイペースで、
こんなマシンガンみたいに
喋るヤツじゃないんやで?ほんまに。
だけどなんでやろうな?
私の前ではアホやねんこいつ…。
「流星〜俺もおるで」
「あ、望」
「なにそのついでみたいな
連れてきたん俺なんやけどー」
「ごめんごめん」
「重岡?ってやつおる?」
「しげぇ?なんでまたしげ?」
あいつそんな有名なん?
と望に聞く。
「いや、が…
「え!!!重岡好きなん!?うそや!」
「話聞けやお前はっ」
おいっ、と頭を叩かれる流星くん。
『生徒手帳と鍵拾ったの
だから返したくて来たんだけど…』
「ああ、ええで。」
なんて中へと入る流星くんに
何の焦りもなしについてくのんちゃん。
え。
他校の私、入っていい感じなの?