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俺らと粉モン食べへん?

第3章 桐山照史





重岡くんのウザ絡みに疲れたのか
朝田くんは逃げるように立ち去った。


そのあと、自転車から降りた彼は

照史くんに歩み寄った。


「うちの朝田がすまんかったなー
ほんまええ奴やねんけどなー?
自分の気持ちに素直すぎんねん」

「あーいや、」

「俺が見張っとくし大丈夫やから。
ちゃんもごめんなー!!」



お幸せにっ!


とものすごいスピードで
自転車を漕いでった重岡くん。



喧嘩、止めてくれたんだ…


「なんやったんやあいつ…」

『いい人だったね』

「うーん、まあな。止め方謎やったけどな」



照史くんもすっかり機嫌直ったし

重岡くんのおかげかな。





教室に着くと、

朝田くんと重岡くん。
まだギャーギャー言ってた。




「なんで置いてくーん。
寂しかったなー重岡。なー朝田くんー」
「うっざ、帰れや自分の教室!」
「照れんなって」
「照れてへんわ!うざーーー。」
「朝田朝田、ほら見て」
「…なんっ……は!!?ゴキッ!?」
「んはははは!おもちゃでしたァ!」





ゲラゲラ楽しそうに笑う重岡くん。



うるさいわー、と呆れる朝田くん。




「嬉しいくせにぃ」


とからかう重岡くんが
ちらりとこちらを見てウインク。



『…えっ!?』




にひ、と笑って


また視線を戻した。














end.





ちゃんって可愛ええよな〜。

コロコロ表情が変わるし素直やし
見てて飽きひんなー。

せやからもう少しだけ。


"重岡くんいい人"のままで居らしてな?



きっとそのうち、


ブラック重岡見せたるから。




「…俺の方がええのになー」






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