第3章 桐山照史
『よろしくお願いします!』
初めてのアルバイト先は
個人経営の居酒屋さんだ。
「おー。元気な子やな!
このぐらい元気な方がええわ!」
よろしく、と履歴書をかざして
ニコニコと笑った。
店長は基本的に厨房にいて、
ホールには神山さんって方と
入れ替わりで小瀧さんか藤井さんがいる。
藤井さんにはまだお会いしていない。
彼は大学の授業とかで
忙しいらしい。
小瀧さんはフリーターで、
神山さんは居酒屋さんの社員?みたいなもの
だからこの3人が基本いるらしい。
「ちゃんはホールやから
望が教えるから!分からんことあるなら
この背ぇ高い野郎に聞いたらええから」
「ちゃん!よろしく!」
まずはメニュー名な、
と事細かく教えてくれる小瀧さん。
ドキドキしたけどなんだか楽しいし
頑張ってやっていけそう!
「ちゃん、とりあえず、
厨房の事も教わっといたがええで」
『え、でも料理とかしませんけと…?』
「簡単なものなら俺らでも作れるから。
忙しい時はそうしてんねんで!」
照史ー?と
奥にいる店員を呼ぶ。