第2章 覇折れの刃
「誰から聞いたんだ?」
カオルは真剣な目で鈴華をを見た。つい先ほど、鈴華自身が言った訳ではないのだが似たような事を言っていたからだろう。
「あっ、とっ、……昔に旅立った祖父から聞いた話。もう、顔も覚えちゃいないけどね」
慌ててそう鈴華は答えた。
「それとね、他にもこういうのが在るのだけど此処からは普通に言うね……人為らざる者率いる人が現れた、その名はアガト。アガトと覇折れの刃を持つ者ハクヤが戦うとき。相打ちになり、日とならざる者滅びたがハクヤも命を落とした……」
「其れから、ハクヤは人を救ってくれた人として奉られたって言う感じかな」
言い終えた鈴華はカオルの方を見た、すると何か考えているようだった。
「そうか……」
覇折れの刃が此処に来て貰いたかったのはこのことを、今茂木が話した事を教えたかったのか。っと一人で思ったカオルだった。
「ああっ!学校!こんなこと話してる場合じゃないよ!今、三時間目が始まるところだから未だ行ける、カオル君も行くよ!」
「だからっ」
と言って何か言うをうとしたが鈴華は耳には届かず、カオルは手首を掴まれ走って学校に向かうことに為った。