第15章 浮気撲滅の会
気をつけてはいたけどやっぱりプロの週刊誌のカメラマンはお店に入る一瞬とかお店の窓越しとかで上手に2人がお忍びデートしてると囃し立てる内容の写真を掲載しかけた
しかけた。と言うのは和さんがその記事が出る前に
嫁と1番の仲良し=秋岡
を定着させた為、ただの友達同士だと世間に見られるようになっていた
和さんはそこんとこも抜かりなくて
俺らになるべく負担かかんない様にしてくれて
偉大な先輩だ
リハ終わり帰りに喫煙所でタバコを吸う和さんが見えて手を振ると手招きをされたので中に入る
「れっす」
「はい。お疲れ様。吸う?」
紙タバコを差し出されたがそれは断る
「あ、そう。…ところで。さっき由梨となんか話してた?」
「え、はい。…あ、やっぱり行ける事になりました?」
「いや、打ち合わせあんのよ……そんなことより。まずいね。非常に」
顔はニヤニヤしてるから正反対なんだよな
「今日のデート。覚悟してね」
「なんなんすか」
フフッ。とだけ笑って何も情報をくれない
なんかよくわかんねーな。って思いながら、やっぱ一本貰ってもいいっすか?とタバコを貰った
仕事が終わり由梨の待ついつもの飯屋に行くと
鬼の形相の美人が待ち構えていた
「たいちゃん。ごめんなさい。説明したんだけどわかってもらえなくて」
なんか見たことあんだけど
めちゃくちゃ睨まれてて
由梨のこの発言
誰だっけ?
酔ってあれこれした相手?
いや、覚えてる範囲ではないな
フワッと告白されて断った相手ならたくさんいるけど
そこまで覚えられない
じゃあ何処だ?
難しい顔をしてた俺の考えを読んだのか由梨は慌てて
「あ!違うよ!この方は今日は嵐さんのヘアメイクをされてる私の師匠の楓さん」
「…あっ!だから見たことあるのか!俺、和さんの後輩のF「知ってるわよ!!秋岡大地でしょ!そんなことより!」うえっ!!はい!」
美人がブチ切れてて
思わず背筋を伸ばす