第14章 ひっそり育む愛
扉を音を立てない様にぱたんと閉めてベッドの上に座ると優しく押し倒される
高揚感とたいさんがいる事の罪悪感でドキドキしてると
「大丈夫。今日は最後までしないよ?…とりあえず練習ね」
「練習?」
「そ。練習。……声出さないようにする」
そっと優しくキスされて
声をあげそうになるタイミングでそれも飲み込む様に唇が振ってくる
「フフッ。上手上手」
やわやわと胸に触れてくる快感の波を口を手で塞いでやり過ごす
「由梨、今日すごいよ。我慢してるからかな」
陰部に触れて音が出ない様に優しく触れるソコはもうぬるぬるしてて
指を優しく入れて1番気持ちがいいところをくいっくいっとさすられて
声を出さない様に必死になりながらイってしまった
「大丈夫そうね。……あ、こら」
思わず和さんを抱き寄せて、最後までしたい。って伝えると
「今日はだめ。ちょっと俺が我慢できなくなっちゃうから」
我慢してほしくなくって
「我慢しないで?」
「……由梨?忘れてない?秋ちゃんいるのよ。それに今日の貴女の姿見慣れないから頑張って声出させたくなっちゃうから」
すっかりたいさんの存在を忘れてて
だんだん恥ずかしくなる
それがわかったのか和さんは吹き出して
「クフフっ。思い出した?……ほんとにいつも由梨は」
目を細めながら隣に寝転がり抱きしめられる
「飽きないよ。どんだけ一緒にいても」
棘がある様なセリフなのに
すんごく暖かくて
ギュッと抱きしめる
お互いに熱は冷めないままなのに
出来ないもどかしと
なんだか懐かしさを感じながら目を閉じた
fin