第3章 坂田銀時:結婚記念日(甘裏)完結
苦渋の選択だった
しかし、良かった
あー!良かった!!
めちゃくちゃ見た!!
タオルで隠されたけどめちゃくちゃ見てやった!!
月明かりに照らされ、軽く結い上げた髪とうなじ
たまんねー!!!
いつもと違う色気を感じる
「そんなにじっくり見ないでよ」
「馬鹿か!俺はこれを選んだんだよ!遠慮なく見させてもらうからな!!」
フンッと鼻息を鳴らし、俺は存分に堪能したのだった
「銀時、鼻息が荒くて怖かった」
「仕方ねェだろ。我慢すんので精一杯だったんですゥー」
「目が血走ってた」
「瞬き一つ惜しかったんですゥー」
露天風呂から出て、互いの布団に入り会話する
約束は約束だ
ツライ!悲しい!
でも今日は大切な日だ
彼女の意見も尊重したい
我慢だ!
寝てしまえ、俺!
「…お布団、気持ちいいね」
そう言って、小さくあくびをしている
「そろそろ寝るか…」
「ん、明日も観光したいところ…あるし」
かなり眠いのか言葉が途切れ途切れになっているようだ
「おやすみ、銀時」
「おー、おやすみ」
そのあとすぐにスウスウと寝息が聞こえた
その寝息につられ、俺もすぐ眠りについた