第3章 坂田銀時:結婚記念日(甘裏)完結
「『不器用』って言葉使ってればカッコつくと思ってんじゃねーぞ!!無職が!!」
散歩に出ていた神楽が帰宅早々毒舌を吐く
「それ長谷川さんに言ってたやつだろ!使い回ししてんじゃねェよ!!俺は無職じゃねーし!!」
「神楽ちゃん!いつの間に帰ってたの!?」
「そんな事より、このクソ味噌ヒモマダオを捨てるアル」
「えっ!?俺、神楽に捨てられるってこと!?」
「ちょっ、違いますよ。あれ?違わないか。このままだと皆に愛想つかされてしまうってことになるから、あながち間違いではないかも…」
ブツブツと新八が話しているすきにすかさず神楽が合図を出した
「定春!」
「ワン!」
「いだだだだだ!!!!ぎゃあああああ!!!!捨てられる前に死ぬーーーーっっ」
と、一通り騒がしく事を終え(?)
改めて落ち着いて三人+一匹で捨てられないための万事屋会議を始めた
しゃくだが仕方がない
「で、ですね。まずは収入を増やすことが先決だと僕は思うんですよ」
「そうアル!銀ちゃん、時間が有り余ってるからジ○ンプ読んだり、寝てるか、パチンコしてるか、シコシコ勤しむアル」
「おいっ!最後のは違うだろ!そんなことしてませんー!たまにしかしてませんー!」
「たまにしてんのかよ…。まぁ、神楽ちゃんの言う通り、さんが働いてる間ぐらいはせめて同じだけ働けるようにならないと」
「つってもなー。万事屋の仕事なんて猫探しや浮気調査、あとは金にならねェような雑用ぐれーだし」
「そこ!そこなんですよ。雑用でも些細な小さな仕事でもコツコツとやっていればそれなりの金額になります!塵も積もればです!積極的にやりましょう!少なくても、何よりも仕事を頑張っている姿を見せるんです!」
「きっとも惚れ直すアル!」
「…」
惚れ直してもらうのもモチロンだが、ぶっちゃけ俺としては『金』が欲しい
温泉旅行の金は予約時にが払っているはずだ
仮にその宿泊代を手渡したとしても、のことだ
受け取らないだろう
ならばせめて、交通費や土産代など現地での支払いぐらいは出してやりたい
更にいうなら…『結婚記念日』らしいプレゼントを買ってやりたいと思っている
こいつらとはまた別に…大きめの仕事、当たってみるか
「…やってみっか」