第1章 坂田銀時:俺だけを(ギャグ甘裏)完結
何度か送り届けたことのある一人暮らし用のアパート
彼女はその2階に住んでいる
少し日も傾き始めた頃合いだ
もし帰宅しているなら電気がついているだろと思い窓を確認した
俺ストーカーみたいじゃね?
あれ?ゴリラと同じ的な?
違うからね、ほんっと違うから!
あんな税金キャバクラに使い果たす上にストーカーしてボコボコに毎日殴られて喜んでるドMゴリラじゃないからね?
一緒にしないで!
銀さんはどちらかというとドSです!
なんて一人でブツブツ言っていると後方から声をかけられ振り向くと
「てめえ、こんなとこで何変態カミングアウトしてんだ。不審者だ、しょっぴいてやれ!」
「…え?副長?俺がですか?」
「ああん?てめえ以外誰がいんだよ、山崎ィ!」
「ヒィィィィィッ!!」
税金泥棒集団の中でも俺がいっちばん大嫌いな野郎が居た
「はぁ?誰が変態だって?それはてめえだろうが。ニコチンマヨ変態野郎が」
「なんだとぉ!糖分ドS変態野郎が!やんのかコラァ!」
「ああん?やってやるよ、コラァ」
互いに睨み合い刀と木刀に手をかけ今にもおっ始めそうな俺たちの横でアタフタとジミーくんが慌てふためいていた
「副長!!…例の!?」
何か見つけたジミーくんが遠くを指さしている
「ああ?…っ!!隠れろ!!」
「うわっ…!」
なんで俺まで!?
すぐそばの建物の脇にジミーくんと引きずり込まれた
「なんで俺まで!?」
「しっ!旦那!ちょっとばかし静かにお願いします」
ジミーくんとニコチン野郎は遠くからこちらへ歩いてくる人物の様子をうかがっているようだ
なんなんだよ、まったく!これじゃが帰ってきても出ていけねぇじゃん
さっき窓見たらまだ電気ついてなかったから帰ってねぇんだろう
もー!俺それどころじゃねぇんだけどぉ!
「副長…やっぱり…あいつで間違いないですよね」
「あぁ、間違いねぇ。あいつだ」
ヒソヒソとジミーくんが片手に持つ写真と見比べながら何やら確認している
何気なしにその写真を後ろからチラッと覗いてみた
…っ!?
ちょっ!?それ!?
その写真に写ってるのじゃねぇか!?