第2章 土方十四郎:俺だけを(甘裏)完結
「あ!それで何が言いたいのかというと」
俺は仲間意識を感じ、他の奴らと違う共通の話題ができることを密かに喜んでいた
「単なる換気です」
「…」
「あっちの天井で換気扇回ってるっぽいんですけど、空気の流れが無いと意味ないんです。隙間だけでもいいから窓を開けておく事で室内の空気がくるくると入れ替わりきちんと循環されるんです」
「前振り長すぎんだろがっ!!」
換気扇と窓を指さしてきちんと説明してくれるは、尚も喫煙時代を語りだす
「同じ喫煙者とカラオケ行ったり部屋にいると二人でパカパカ吸っちゃって部屋中モクモクになっちゃうんですよね。それで目がシパシパするんです。めちゃくちゃ目が痛くないですか、あれ。しかも服とか半端なく匂いつくし。いくら煙と匂いが少ないシリーズでも」
「要するに、お前が言いてぇことは『換気』しねぇと目が痛くなるし、クセェってことだろ」
「え、そんなつもりは!」
「悪かったな、なるべく我慢すっから。吸わないとは約束できねぇけど」
さすがにから遠回しといえどクサイ発言されたら凹むわ
心の中で意気消沈しながら座椅子へと戻ろうとした
その後ろから隊服の裾を弱く引っ張って引き止めてくる
「いや、吸ってください!我慢するの辛いの私わかりますから!気にせず吸ってもらえるように換気したんです!しかも昔みたいに狭い密室ってわけでもないし」
狭い密室?
そういや二人きりで狭い密室って言ってたな
…男か?
部屋…んちの部屋?相手の部屋?
何年も前って言ってたから万事屋ではないってことだよな
でも…
気に入らねぇ