第1章 坂田銀時:俺だけを(ギャグ甘裏)完結
「だああーーーー!!!」
「え!?なになに!?」
勢い良く上へと顔を振り上げ叫んだ俺
上になんかあるの!?とビビりながら一緒に見上げる
見たいけど見ないようにするため
銀さんの銀さんを見られてはいけないため
とっさに誤魔化した
「あ、気のせいかな?なんか居たような?」
「嘘!なに!?G!?もしかして天井にG!?ヤダ!出たことなかったのに!怖いよ、怖い怖い無理無理無理無理…どこ!?どこ行ったの銀さん」
「え、あーどっか行った?」
「ちょっと!いや!探して!室内でGが行方不明とか有り得ない、怖い怖いっ!銀さん!!」
辺りをひたすら見回し警戒しながら俺の腕にしがみついてくる
耐えろ!!俺!!
今見てはいけない!!
自分に負けるな!!
俺の脳内で悪魔が囁く
「横見てみろよG探すふりしてキョロキョロすればいいじゃん、またブラ見れるよー」
俺の脳内で天使が囁く
「ダメだ、見ちゃダメだ!安心させるために肩を寄せてあげるんだ!」
そうか肩を寄せてあげればいいのか
天使の言うことが正しいわけがないのに
もう頭が混乱していてメダパニ状態の俺には判断できなかった
右腕にしがみついてきたはカーテンレールの上が気になるようでそこをじっと見つめている
左手で肩を寄せようとソロソロと手を伸ばした時
その気配に気づいたのかバッと振り向き俺の手が宙に浮いて不自然に止まってしまっているのを数秒見つめたあと
首だけをギギギと動かしバチッと俺と目を合わせてきた
その瞳をウルウルと潤ませ今にも涙が零れ落ちそうだ
「…ねえ…ヤダ…嘘だよね?嘘…っくひっく…」
とうとうボロボロと涙を零し嗚咽を漏らし始めてしまった
宙に浮いたままの動けずにいた俺の左手はあれだけ躊躇っていたのに、泣き始めたを見たらいても立ってもいられず焦っての肩を寄せ抱きしめようとすぐに動いた
「 い や あぁぁぁぁーー!!」
大声で叫び、俺が肩へと触れる前に抱きついてきた
えぇぇぇぇぇぇーー!?
はギュウギュウと俺の首にしがみついて苦しいくらいだ
押し付けられる柔らかな胸と頬に触れるいい香りのする髪
またも俺の左手は宙に浮いたままとなってしまった