第9章 《裏》大好きな…【吉田松陽】
夏希「はぁ?」
私は思わず耳を疑った。
なぜ私が寺子屋なんかに…。
夏希「第一、私は身寄りが…。」
そこまでいうと、
松陽に人差し指で唇をふさがれた。
松陽「大丈夫ですよ。この銀時も貴方と同じです。」
夏希「えっー…。」
松陽「この子も、貴方と同じ出会い方ですよ。ふふ、なにか縁でもありそうですね。」
銀時「うるせー!」
夏希「でも、私は…。私なんかが…。」
松陽「………」
私が俯くと、松陽は私の頭をポンポンと撫でた。
松陽「大丈夫。君なら君の生き方が見つかるはずだ。
だから、一緒に生きてはみませんか?」
松陽の優しい言葉に圧倒され、
私は松下村塾に行くことになった。