第16章 《裏》大嫌いの反対【服部全蔵】
私達はストーカップルの隣の席に座り、一杯酌み交わした。
夏希「久々だねぇ。十四郎との酒は。」
土方「お互い大変だったしな。」
今日は酒が上手い気がする。
土方「そういやお前、恋愛の方はどうなった。」
夏希「…へ、なんのこと?」
土方「ほら。お前言ってたじゃねぇか。"スナックに好きな人ができた"とかなんとか。」
夏希「あぁ。言ったねぇ。」
土方「その話が聞きてぇ。話せ。」
夏希「そりゃ好きな人なんだもの。好きは好きよ。十四郎。」
土方「って言われてもなぁ。イマイチ実感沸かねぇよ。誰だ」
夏希「デリカシー無さすぎじゃない?」
土方「…るせぇ。なんだ、いいづれぇのか?」
夏希「そりゃいいづらいわよ。」
土方「はーん、俺か?」
十四郎はニヤリと口角を上げた。
夏希「いやちが…」
服部「へぇ、その話、詳しく聞きたいねぇ。」