第16章 《裏》大嫌いの反対【服部全蔵】
夏希「はっと…。」
私は期待しながら振り向いて、
そのままがっかりした。
夏希「あぁ。十四郎か。」
土方「なんだその目は。そんなに嫌か?」
夏希「嫌じゃないんですけど…。」
この土方十四郎という人は、
私の古くからの友人であり、
幼なじみでもある。
夏希「十四郎。つまんない…。」
土方「俺に聞くな。今日仕事は?」
夏希「はぁ…。やる気ないから休んだ」
土方「よく店長も許したな…。」
夏希「さぁ、知らなーい。
てゆか、十四郎も仕事は?」
土方「今日は非番だ。」
夏希「ずるい!」
土方「ずるくねぇよ。まぁ、これも縁だ。一杯、ちと付き合えや。」
夏希「まぁもう夕方近いからなぁ。
よっしゃ、付き合ってやるわ!」
私達は、近くの行き付けの居酒屋に入った。