第12章 《裏》恥ずかしいんですけど【土方十四郎】

土方「ーーあの時、お前が来てくれてよかったー…。」

土方は私を後ろから抱き締めながら囁いた。


夏希「副長…。」

土方「お前が狂おしいほど好きになっちまったんだよ。
…好きなんだ、夏希…。」

土方さんはいとおしそうに私の名を呼び、私の体は熱くなってしまう。


土方「どうやったらお前は俺の気持ちを受け止めてくれる？」

土方さんは低い声で呟いた。


夏希「……土方さん？」


土方「夏希…好きだ。
誰にも渡したく無いくらい。」


夏希「土方さん…？様子が…。」


土方「好きなんだっ…！！」

と言って強く抱き締めてきた。
さすがに自分の気持ちを伝えなきゃ行けないと思い、
土方さんの肩を掴んでむちゃくちゃに揺らした。


土方「うぉっ！？」

夏希「ひーじーかーたーさん！！
貴方は人の気持ちを考えて行動してくださいっ！！」

突然の出来事に土方さんは驚いていた。

夏希「いつ私が貴方を嫌いだと言いました！？
いつ私が貴方の気持ちを受け止めないと言いました！？


一言も言ってないでしょう！？
私が最初告白したんですよ！？


……貴方のアプローチが恥ずかしかっただけなんですよ、っ。
ほんとは、貴方を誰より愛しているんですよ…ぅ。」

私の頬には涙が伝っていた。