• テキストサイズ

年の差8歳ってきつくないですか

第1章 【1話】あの時助けた子は、もう高校生です


長い入学式を終え、一度職員室へ戻る。
明日の持ち物やら予定やらの紙をすべておいてきてしまった。
まったく、これじゃ先が思いやられるな。

なんて思いながら速足で8組へ向かう。



「あっ」



突然、膝に鈍痛が走った。
自分でもいったい何がどうしてこうなったのか理解ができない。

ただ一つ分かったのは、さっきまで生徒が見えていたのに、突然床が見えたことだ。


数秒、書類を廊下にばらまいたまま、床に手を付けて制止する。



―私、盛大にずっこけた……?



理解した途端、顔が燃えそうなくらい熱くなった。
誰も見ていない、誰も見ていない。

そう案じながら何もなかったかのように片膝を立て、立ち上がろうとした。



「先生、大丈夫ですか?」



見られてた。
この靴の色、新一年生。今年度ほとんど毎日顔を合わせる生徒じゃないか。

もうここから立ちたくない。
しばらくこのまま固まっていたい。


しかしそうもいかないので、私はゆっくりと立ち上がり、書類を受け取るために生徒の顔を見た。
…、どこかで見たことある顔だな。

いや、もっと幼かったような気がする。
もっと、中学生とかではなく、小学生くらい幼い顔…。



「…お姉さん……?」


「…あの時の少年?」



ほぼ同時に発せられた言葉。
自分の声で若干かき消されそうだったが、何とか聴きとることができた。
/ 4ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp