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【おそ松さん】君に触れたい

第2章 これを恋と呼ぶのなら2(おそ松)


初めてのキスをしたあの日から、おそ松くんは私の暮らす部屋を訪れるようになった。


会社帰りに赤塚駅で会う。時間が早い時はスーパーで夕食の材料を買って、部屋で簡単な食事を作って一緒に食べた。

少しゆっくりした後でお風呂に入って、そろそろ寝ようかという時間になると、おそ松くんはふと真剣な顔をする。


ソファーで隣に座る私の手を引き、こちらを向いたおそ松くんの方を向かされる。


ふたりで見つめあい、大きな手のひらで、私の指先から二の腕、肩、首筋をゆっくりと撫でる。


そのあと、指先は頬を滑り頭へとたどり着く。髪の毛をするすると解かすその指先の熱に心地よさを感じて目を閉じると、すぐに深いキスがはじまる。


彼の眼差しが真剣なものに変わる瞬間が大好き。そして恥ずかしいけれど、これから始まることへの期待で胸がいっぱいになってしまう…


キスを繰り返し、お互いの呼吸が乱れてくる頃


「ベッドいこ」


余裕なさげな表情のおそ松くんが低くかすれた声で呟く。



ふたりでベッドに移り、おそ松くんが私を見下ろす。


乱れた前髪…はだけた首もと…上目遣いの瞳は潤んでいて、男の子なのにすごく色気がある…


さっきよりも荒々しい指先が服の中をまさぐる…


首筋にキスが降ってくる…


おそ松くんのことをもっと感じたくて、からだの中心に熱が籠っていくのを感じるのだった。













「…おそ松くんっ…」


「はあっ…あっ…あぁっ…」


「あっ…気持ちいい…」


「くっ…なかあっつい…ヤバいっ…」



「あっ…おそ松くんっ…」


「わりぃ…もうイク…」























「…帰るわ」


ひととおり抱き合うと、おそ松くんは自分の家に帰ってしまう。

身体を重ねる前とは違い、淡々とした仕草で身支度をする。



…おそ松くんに好きだと言ってはいけない…


それは、キスをした時に直感的に感じたこと。


どうしてだろう…好きという言葉で彼を縛ってしまうと、もう会えなくなる気がしてならなかった…







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