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~愛ではなく、恋~【ハイキュー‼】

第2章 ~コータロー君の、ハツコイ~(木兎 光太郎)



ふくろうの森幼稚園に
今日も元気な声が集まる朝がきました。

『せんせぇ、おはよぉございます。』
『センセ、オハヨーゴジャイマス。』

泣き虫さんも、しっかりちゃんも、
ヤンチャ君も、おしゃまさんも、
みーんな、朝の挨拶をしながら、
ふくろうとミミズクの大きな人形がのった
緑色の門をくぐってやって来ます。

子供たちは先生のことがだーい好き。
あひる組のこの二人も、
登園するとまっしぐらに
担任の綾先生のもとへ駆け寄ります。

『綾ー、オハヨーっ!』

『光太郎君、おはよ。
今日もセンセイって呼んでくれないの?』

『だって綾は
いつか俺のカノジョになるんだぜ!
その時につい、センセーって
呼んじゃわないようにさっ!
オレ、急いでオトナになるから
待ってろよっ!』

光太郎君はいつものように
綾センセイに飛び付くと、
その柔らかな胸にほっぺを押し付けて
ムニムニと幸せそうな顔で
綾センセイを独占します。

『わかった(笑)
私がおばぁちゃんになる前に
カノジョにしてね(笑)』

『おぉ!
どこでデェトしたいか、考えといて。
綾の行きたいとこ、
どこでも連れてくからさぁ。』

イッパシの口をきく光太郎君の後ろで
ニコニコ笑うのは、
光太郎君の双子の兄、賢太郎君。

『綾センセイ、
おはよーございます(^-^)』

『おはよう!こっちおいでよ、
賢太郎君も、ギュー、しよう!』

『ボクは、大丈夫。』

『どうして?』

『綾センセイは、
光太郎のハツコイノヒトだから。』

兄とはいえ、
ほんの数分だけ早く
この世に生まれたというだけなのに、
賢太郎君はとてもお兄ちゃんらしくて。

『そー!綾は
オレのハツコイノヒトだからっ!
ねぇ、綾、
おんなじ顔だからって、
賢太郎に惚れたらユルサネェよっ!』

小さな手で
綾先生にしがみつく光太郎君。

『はぁい(笑)
光太郎君はやきもち焼きな
彼氏になりそうね!
…賢太郎君、手、繋ご!』

相変わらず胸に顔を埋めて
ゴキゲンな光太郎君を右手で抱っこし、
ニコニコ笑う賢太郎君とは左手を繋いで
綾先生はあひる組へ。

…そうやって、
賑やかな毎日が繰り返される、
ふくろうの森保育園です。

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