第21章 サクラ色の再会
〈ありがうございましたー!〉
コンビニでとりえず必要なものを買って
お店を出るとき頬に何か冷たいものが、
『雪……?』
空を見上げるとそこには雪がたくさん、
私の上を降ってきていて、
『初雪だ……』
なんて呟いてみる。
翔くんも見てるのかな?この綺麗な雪を
『あ、やばいやばい。行かないと!』
自分の仕事に気づき、また走ろうとすると…
「待って!」
どこかで聞いてことのある、
いや、一生忘れることのない声が
そして手が私のことを止めてくれた。
『……翔くん…』
「……これ、使ってください」
あのときは透明のビニール傘、
でも今日は臼ピンクのマフラー
"サクラ色のマフラー"
『……いいんですか?』
「はい、それと……よかったら
僕と付き合ってくれませんか?」
そう言って微笑む翔くんに、
雪が降るなか力強く抱きついた。
『喜んで!』