第19章 止まったままの心-翔side-
そういえば、写真を1枚も撮れてない
今思えば良かったのかもしれないけど、
ちっとも恋人らしいことしてなかったな
それで、満足してたのかな?
それでもきっと言ってくれる気がする。
"翔くんといれるだけでいい"
無邪気な笑顔でそう言う彼女が想像できる
LRRRRRR....
「ん、もしもし?相葉くん?」
電話の相手は相葉くんで、
なんか呼吸がすごく荒い気がした。
〈しょ、翔ちゃん!〉
「ん、どうしたの?」
〈ちゃんが!〉
なんで相葉くんからその名前が?
どういうこと?
〈ちゃんが事故!事故で、
っつーか!早く来て!〉
「……は?ちょっ……どういうこと?!」
〈んもぉ!いいから!大変だから!〉
自動的に切れる通話、
ちゃんが事故……?
意味がわからなかったけど、
とにかく上着とキャップを持って、
走ってる自分がいた。