第19章 止まったままの心-翔side-
最近、よく収録の合間に寝る
その度にちゃんが
夢のなかに出てくる。
その度に彼女に本気で惚れてたんだって
自分で自覚してしまう。
夢のなかでいつも泣いてる彼女は、
いつも言う。"さようなら、翔くん"って
「翔~?」
「…………」
「翔!」
「え、あ、わっ……ごめん」
急に仁美が休みの日に連絡してきて、
俺の部屋に遊びに来た。
「翔、顔色悪くない?」
「……そう?最近、休んでないからね」
「あの子の……せいで?」
仁美が言う"あの子"はきっとちゃん
「なわけないよ」
「…………かばうの?」
「……なんでそうなるの?
ごめん、俺疲れてんだ……用件言って?」
仁美は完全に泣きそうな顔になって、
また俺を混乱させる。
「……もう……もう、いい!」
鞄を持って出ていく仁美を追いかけず、
ただ、その場から離れずにいた。
時が流れても……どれだけ経っても、
やっぱり忘れれないんだ。君が、