第2章 Q1、封印の洞窟
そうして…
ひときわ眩しい場所へとたどり着いた。
真っ白な光を放っていて、もともとが青い魔力を秘めた岩だと解った。
カルマ「……」
カエデ「…綺麗」
渚「うん」
僕らは、その光景にただただ圧倒されるばかりで
絶句するしかなかった。
そんな折、中央にある結晶に目を奪われた。
渚「な、何あれ…
中に、人?」
僕らと同じ年頃のようにも見える女子が、その結晶の中にいた。
それを中心に、周囲には古代文字が円状に書かれていて
一目で、その女子を封印しているんだと解った。
殺せんせー「どうやら、あの女子を封印しているようですねえ」
カエデ「何とかならない?殺せんせー」
殺せんせー「うう~ん」
前原「なんだこれ!!」
渚「前原君!?」
前原「全然抜けねええええ!!」
必死に、床に突き刺さったナイフを抜こうとしていた。
殺せんせー「それはおそらく、本人の持ち物でしょう。
ふむふむ」
渚「何か書かれてあるの?」
殺せんせー「ええ。
土台の方に、こう書かれてあります。
『災いのもと、起こすべからず。
起こせば人への恨みを再び呼び起こし、世界を滅ぼすだろう』と」
カルマ「へー。つまりこの剣を抜けば封印解けるの?」
殺せんせー「…いいえ。全くもって解りません!;」
『ええ!!?;』
殺せんせー「このような形態は見たことがない!
新たに造られた魔法で封印されたのでしょう」
渚「じゃあ、どうしたら!」
殺せんせー「う~ん…あ、こちらにボタンが」
カルマ「ん?『押すな注意』?」
注意書きを読むカルマ君に、僕は一瞬でやろうとしている行動が分かった。
渚「あの…カルマ君、押さないでね?;」おそるおそる
カルマ「…」にやり
渚「絶対押す気だ!!!!・・;」
がぁん!!(たらい降ってくる)
ぽちっ!!(たらいがカルマ君の頭から跳ね返ってボタンを押す)
ばりぃん!!(足元の文字が動き出して結晶が割れた)
カルマ「わっ」
どさっ!!!(女子がカルマへ倒れ込んだ)
その瞬間、僕らは固まった。