第2章 Q1、封印の洞窟
ちゃんが胸に顔を押し付けながら泣きじゃくる中
カルマ君は優しい目を向けながら左手で抱き締めて、右手で頭を撫でていた。
きっと、一族以外で話したのは初めてだったのだろう。
辛くて苦しかったことも、哀しくてどうしようもなかったことも。やりきれなかったことも…
だからこそ、涙が止まらなかった。
聞いている僕らも、涙が止まらなかった。
カルマ「っていうか何で皆泣いてんの?」
殺せんせー「感動したんですよ!;;
カルマ君;偉いです;立派です;うぅ~!;」滝涙
カルマ「あはは^^;
悪いけど、以外にはする気ないから(きっぱり」
ちゃんは、自分が関わることで傷付くのを恐れていた。
だから一族以外には背を向けて、嫌な思いをさせられても何もやり返さなかった。何も言わなかった。
だから何も伝わらないまま、すれ違っていた。理解されることもなかった。
少しでも護りたくて必死だったんだって
その過去と思いまで映し出された映像を通して、僕らはすぐわかった。
そういった人格者だから、余計にそういった理不尽な目に遭い続けているのが
見ていて、耐えられなかった。
それから…
ちゃんが泣き止んで落ち着くまでの十数分間
僕らも笑いかけながら、そっと肩や背に手を触れて、寄り添っていた。
元気を出して、一緒に笑っていけたら…
誰からともなく
そう、心から想ったんだ……