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幼馴染と青

第2章 部活前


ピピ-と笛の音がする。ボ-ルは相手のコ-トに落ちている゙あぁ…勝ったんだ゙一瞬にも思える試合。きっと見ている人からしたら長いのだろう。でも私達からしたらとても短い辛くて苦しいのはすぐに終わる。あぁ私はもうあそこへは一生立てないんだ。もう一度でいいからあの場所であの熱気でエ-スにスパイカ-にトスをあげたい………………

目覚まし代わりの携帯が軽快なリズムで鳴っている゙あぁ夢か…゙なんて考える目からは涙が出て止まらない
『バレーまだやりたかったなぁ…』
小さく呟き膝を見る゙あぁこの膝さえ何も無ければ…まだトスを挙げれたレシーブができたのに゙と止まることのない涙が膝を濡らしていく。
何度病院に行ってもどこの病院へ行っても同じ事を言われる「もうバレーは出来ません。」その言葉が何度も何度も繰り返され涙腺を刺激する

バンッ
及「おはよーしおん起きてる??今日から俺達のマネージャーだよ!」
部屋の扉を遠慮なく開けるのは幼馴染の及川徹有名なバレーボールの選手である。

『ぇ?あ、ごめんすぐに準備するから!!』
部屋に入ってきた彼に驚き泣いているのがバレないようベッドへ潜り込んだ。
トタトタトタとゆっくりと私のいるベッドへ近付きベッドの傍までいくとピタリと音が止みシン……とした無音の空間になる。時より私の嗚咽が漏れ出す。゙あ、これはバレたかな゙と思いキュと目を瞑る。
ふわりと布団がとられ及川と目が合う

及「嫌な夢でもみた?」

ぎゅっと抱き締められ嗚咽がさらに大きくなる

『うぇ、ぁ…とーる、私バレ-出来ないやだぁ』
及川の腕の中で泣きじゃくる。
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