第27章 飴細工 後編※R18
「……家康」
そんな事を考えていると、不意にひまりが俺の羽織の裾をギュッと掴む。
次の瞬間、
俺の中の理性が一気に飛んだ。
「私も一緒に怒られるから………」
帰りたくない。
俺は浴衣が乱れたひまりの首筋に、食むように噛み付く。
「やぁっん……」
「…っ、ひまり……声だけ我慢して」
俺の欲望を咥えこみながら、声を両手で一生懸命抑えようとするひまりの中を、更に掻き回しながら突き上げる。
「んっ……ん、んっ」
俺の動きに合わせながら、漏れそうになる声を必死に耐えるひまりの姿に、頭と身体が同時に熱で犯されはじめ……ひまりの片足を持ち上げ、俺は片方の腕でその姿を隠すように覆う。
(誰にも見せたくない)
自分の中で湧き出る独占欲。
「あっ、……ん、んっっ……」
(誰にも聞かせない)
俺は吐息さえ自分だけのものにしたくて、ひまりの声を塞ぐ。
ひまりは足をガクガクと震わせ、俺の欲望を更に締め上げ首元に腕を絡ませる。
「いっ……えやっ、…す」
限界が近いのか、ひまりは顔をふるふると横に振りながら、伝えるように俺の名前を呼ぶ。
「ひまりっ……噛み付いてっ、いいからっ……」
ひまりは、その言葉にコクコクと頷くと俺の肩に自分の歯を立てる。
その甘い痺れに俺自身も限界が近づく。
「……っ、……ひまり」
「っんん……ん、んんっん」
好きだ。愛してる。
俺は心の叫び声を、ひまりの耳元で囁く。
「んっんんんっん、っん」
返事の代わりに、ひまりがビクビクと身体を大きく震わせ達するのと同時に、俺は最奥に己を突き上げ欲望を吐き出した。