第27章 飴細工 後編※R18
その後、ぐちゃぐちゃに乱れた浴衣を着つけ直し何食わぬ顔でひまりを送り届けようとした俺に……
「……家康。祝言もあげてないうちに、子でも作る気か」
見事な雷が落ち。
「そんなに、ひまりと一緒に居たいのなら今夜は泊めてやる」
そう言って、いつもの数倍嫌な笑みを浮かべる姿に、俺は本能でその言葉の恐ろしさを知る。
「今夜は三成が泊まり込みで仕事しておる。お前もたまには友と同じ部屋で一夜を共にするがいい」
頭上で稲光が見えた気がした。
ひまりはホッとした顔で、今回のお仕置きはお仕置きじゃなかったね!と言って満面の笑顔で俺を三成の部屋まで見送る。
「まさか家康様と夜明けまで語れるなんて……本当、光栄です」
「……三成、頼むから今日ぐらいは空気を読んで帰れ」
「もしかして私のお身体の事を心配なさってくれてるのですか?……嬉しい限りです」
俺は今にも割れそうな頭を抱えながら、夜明けまで続く三成の話を無視して、今度ひまりを抱く時の計画を必死に立てていた。