第24章 はぐれた心の先に…(15)R18※
私は一人落ち着かない様子で、家康の部屋で座ったり、立ったりをもう何度も繰り返して。
蝋燭に灯されただけの部屋が、静けさの中に、妖しげな空気を含んでいる気がして、より一層胸がドキドキとし騒ぎ出す。
(今更だけど、凄い緊張してきた……)
女中さんに、湯浴みを進められ着替えたまでは良かったけど、当たり前のように家康の部屋に案内され、布団が敷いてあるのを見たら……
嫌でも意識してしまう自分が居て……。
(キスだけであんなに気持ち良かったのに、あれ以上何かされたら……///)
これ以上部屋に居たら変な想像だけでどうにかなりそうと思った私は、悶々とする頭を夜風で冷やそうと襖に手を伸ばした瞬間……先に襖が開いて目の前にどこ行くの?って、顔をした家康。
「……どこ行くつもり?」
「あ、えっと……その…ちょっと夜風でも当たろうかなって?」
案の定そう聞かれた私は、目線を泳がしながらしどろもどろに答えると……
「……駄目。行かさない」
ゾクッとするぐらい甘い声で家康は言う。それから私の手首を掴みそこに口づけを落とした。
それだけで私の身体はピクンと跳ね、
一気に体温が上がり始め……
そんな私の反応を家康が見過ごす筈もなく、静かに空いた片方の手で襖を閉めると今度は私の腰元に回し引き寄せる。
「まっ……んっ、んん…っ」
待って。
そう言う前に家康の唇で塞がれて……
言葉ごと食べられるように開いた口の隙間から、舌を絡めとられ、身体の熱が一気に全身に駆け回り、呼吸がどんどん乱れていく。
「んっ、……っ…はぁ、っ……」
恥ずかしさでいっぱいになりながらも、私はたどたどしく、口内を深く犯す家康の舌を一生懸命受け止めながら……
くちゅくちゅ……。
唇を重ねる音が部屋に響いて、頭まで犯さている気分になり、足にだんだん力が入らなくなる。
しがみ付くように家康の首元に回した腕も、激しい口づけについていけなくなって……
(だ、めっ……もうっ……)
ガクッと崩れ落ちそうになる私を、腰元に回された家康の手が支えてくれたかと思えば。
「……ひまりの全部」
頂戴。
「っ//////」
蕩けそうな甘い声と私を求める上気した家康の瞳に、もう何も考えられなくなる。