第165章 あなたにもう一度〜最終章〜後編

（俺はいつも）





ーー………なんでいつ、も……私ばっかり……自分は言い寄られても何も話してくれないのにっ！！





（不安にさせて）







ーー……っく…っあぁぁぁっ…！！！








（泣き叫ばせて）






ーー家康に向き合いたいから……心の整理がついたら必ず戻ります。







（追い詰めて、追いかけて）






ーー………ひ、っく……っ。ご、めんっ……な、……さ、い。







（つかまえた）







ーーぷっ……だ、だって…！！







（やっと笑顔が戻って）








ーー……お仕置きだから、口づけ禁止。








（初めてお仕置きされて）






ーーあ、あとっ！もしまた喧嘩して気持ちが離れたり、もしも見失ったり……例え消えたとしても……



『あなたにもう一度、恋をする』








（また、離れた）








ーー私が一体誰なのか、教えて下さい。








（失って）








ーー………いえ、私の方こそ………急に振り返ったりしてすいません。







（気づいてあげれなくて）








ーー…………目覚めた時からです。









（張り裂けそうだった）








ーー今夜は……壊れる、ぐらい…抱いて下さい。









（本当に壊れるぐらい抱いて）








ーー私は、 家康に全てを捧げました！！









（あの言葉が、俺を動かした）




野原に辿り着く。






「ひまり！！」





もう伝える愛なんてないぐらい、伝えたと思ってた。でも、違った。



純白のドレスが石碑の前で、風に靡く。



呼吸や心臓を何回も止めていつだってひまりは、俺を心を一瞬も離さない。