第165章 あなたにもう一度〜最終章〜後編
春風に乗って、温かい香りが鼻を擽り……陽だまりのような太陽が少しずつ、下がり始める。
ひらり。
はらり。
桜吹雪が落ちた地面を歩きながら、自分の影を踏みつけた瞬間……。
「成る程………」
信長様の言葉に顔を上げれば……
秀吉さん光秀さんの隣に、謙信。
政宗さん三成の後ろに、信玄。
そして俺と信長様の隣に、幸村。
「戦国武将の集結だ」
ひまり。
やっぱり一番最強なんじゃない?
(天女じゃなくても、織田家の姫じゃなくても、来世の人間じゃなくても………)
ひまりの周りには、
いつも
奇跡で溢れてる。