• テキストサイズ

イケメン戦国〜天邪鬼な君へ〜

第165章 あなたにもう一度〜最終章〜後編




石碑に触れるとひんやり冷たくて。


(未来にどう繋がるんだろう)


最近、ずっとそんな事ばかり考えてた。薬指で光る翡翠の石を頬に当て、目を閉じる。


ほんと、今更。今更、徳川家康という偉大な人の重さを感じて、新しい命が私の中で、宿ると……つい、考えてしまう。


歴史は苦手でも、「徳川家康」が江戸幕府を築き上げた人物で……沢山子宝に恵まれた事ぐらいは知っていたから。


築姫様が正室だったかは解らないけど、本来の家康は側室も沢山居た筈。


もし、私がただの一人の女で格式も後ろ盾もなかったら……?



私の居ない……
違う未来が家康にはあった筈。


もう一人の「徳川家康」


私が居る……
新しい未来が家康から生まれる。


これからの「徳川家康」



どこかで、世界が二つに別れた?
それとも世界は一つのまま?



もしも、天女じゃなくて。
もし、織田家の姫でもなくて。
もう、未来の人間でもなくて……


何にもなくて
何処にも存在がなくて

それでも、家康は
私を選んでくれたのかな?



きっと考えても無駄な事をここ最近、考えてた。答えも、正解もない不確かな事を。




(だからね。今度は私が貰ってもいい?)




家康のこれからの全部。
未来と「徳川家康」の歴史を。




/ 636ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp