• テキストサイズ

イケメン戦国〜天邪鬼な君へ〜

第90章 あなたにもう一度(6)




部屋の襖を勢い良く開け、男に掴まれた手首に口付けし消毒をした後、ひまりを壁に押し付け今度は唇を奪う。


「んっ、……いえや、す…やめ」


「……何でそんなに着飾ってるの?」


「……っ……別に着飾ってなんか、ただいつも子供っぽいからせめて雰囲気だけでも……」



変えたくて。



ひまりは弱々しくそう言って視線を俺から逸らし、何故か悔しそうに唇を噛みしめる。





(どんな姿でも、男を虜にする癖に……)





普段の姿さえ本当は、
見せたくない。





「………そろそろ、したら?」





《ドンッ!》






俺は壁に手を突き、ひまりの身体を両腕で囲むように、閉じ込め……





「良い加減……自分がどんな目で男に見られてるか、自覚したらっ!!」





何年か振りに



声を荒げ……



不安を吐き出した。





そして腰を引き寄せ、




全てを奪おうとした




次の瞬間……




軽く身体がぐらつく。






「……な、んで……ばっかり……」






少しだけ離れた


身体の隙間に……


何かがポタポタと


床を濡らすのが見えて……。






「……なんでいつ、も……私ばっかり……自分は言い寄られても何も話してくれないのにっ!!」





ドンッ……!





そして



ひまりは



俺の



腕の中から



居なくなった。






/ 636ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp