第80章 〜甘い仕返し返し〜家康様視点※R15※
「なら、私がマッサージしてあげる!」
「……まっさーじ?」
ひまりが時々言う聞き慣れない言葉は、大抵が来世の言葉だ。やたらと張り切るひまりに、内心俺は不安を感じ眉を潜める。
(この前も確か、疲れた身体にはてらぴー?がどうとか言い出して……)
部屋中にこれでもかと言うほど花を敷き詰められ、強い香りに逆に気分が悪くなったことを思い出す。
そんな俺の心情などお構い無しに、ひまりは着物の袖を捲し上げ、結構得意なんだよ!と満面の笑顔。
「実家暮らしの時に、よくおばぁちゃんにしてて……とりあえず、下向いて!」
俺は訳も分からないまま、うつ伏せに寝かせられ……
「うーん……流石に男の人だと身体が大きいから、横からだと難しいよね」
なら……
もし重かったら言ってね?
と、ひまりは遠慮がちに言い……何の恥じらいもなく、俺の腰元に跨った。
(なっ///!!)
予想外の展開に俺は声すら出せず、身体がだけが反応する。
「動いたら出来ないから、ちゃんと寝ててくれないとっ」
ひまりは起き上がろうとする俺の体を、手で押し……
「……大丈夫。すぐ気持ち良くなるから」
と耳元で囁いた。
「……っ///!」
俺の身体が一気に熱を帯びる。
(やばい……違うとこまで硬くなってきたし)
ひまりに気づかれないように平静を保つが、内心はかなりこの状況に焦っている自分がいる。
必死に対策を考えていると、ゆっくりと腰から肩に向かってひまりの手が這い上がってきて……
軽い刺激に思わず体が反応して、ビクッと肩を鳴らす。