第75章 約束の地へ 最終章 後編
「……や、くそく…します」
どんな時も。
これから何があっても。
「わ、たしのっ……全てを、捧げる事を……神様でもなく、他の誰でもなく、あなたに……」
ひまりはゆっくり、俺を見上げる。
「……あなた様に、私は約束します」
「っ……!」
ひまりの言葉に、その笑顔に、俺は声を失う。
視線が重なった瞬間、ひまりは立ち上がり背伸びをすると、俺の首元に腕を絡ませ……
「大好きだよ、家康」
そう耳に届くのと同時に、唇が重なった。
「……っ///!!!!!」
「ふふっ……家康、顔真っ赤だよ?」
慌てて手で口元を覆う俺。それを見てイタズラした子供のような声でひまりは言った後、照れ臭そうに笑った。