• テキストサイズ

イケメン戦国〜天邪鬼な君へ〜

第74章 約束の地へ 最終章 中編




私は秀吉さんと光秀さんに手を引かれ、
城の門まで辿り着く。

二人はそのままそっと私だけを馬の上に乗せると、手綱を持って歩き始めた。


「腹の子に何かあってからでは遅いからな」

「揺れないように気をつけるから、ひまりはしっかり掴まってろ」

「は、はいっ!」


城下町を通ると町の人が外に出て来てくれて、沢山お祝いの言葉をかけてくる。私は恥ずかしさと嬉しさと、どっちも混ざり合って思わず顔を赤くしながらお礼を述べた。


「織田家の姫として恥ずかしがらず、堂々と出来ないのか?」

「む、無理、言わないで下さい!向こうの世界では平凡なごく普通の暮らししてたんですから……」


まさか自分が戦国時代のお姫様になるなんて、半年前の自分に言ったらもう起き上がれないぐらい腰を抜かすか、絶対に信じないか、どっちかに決まってる。


「それでは、徳川家の奥方は務まらんぞ?」

「うぅ……」


前を歩く光秀さんにからかわれながら、どんどん馬は進んで行く。


「着いたぞ、ひまり」

「あれ?……ここって、……野原だよね?」


沢山の人で溢れかえっていて、何処か一瞬解らなかったけど、視線の先には確かに花畑が見えた。





/ 636ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp