• テキストサイズ

イケメン戦国〜天邪鬼な君へ〜

第72章 約束の地へ 後日談(10)




とりあえず私は部長に説明。遠い所にお嫁に行くことなり明後日には結婚式を挙げることと、体調の方も安定してきたことを伝える。


するとさっきとは打って変わって部長は優しい声に戻り、部署内の皆んなにその話を報告するような声が聞こえてきて。


「ひまり!おめでとう!」

「もうっ!一人で勝手に決めて……何でも相談してくれたら良かったのに」

「あんまり調子乗って、大好物のケーキ食べ過ぎないようにね!」

「ぼっーとして、転ばないように気をつけるんだよ!」

「幸せにね!ひまりを泣かしたら私達が許さないからって、旦那さんになる人に言っといてね!」



「皆んな……あ、りがとっ」



次々に電話越しに聞こえる友達の声に、
私は涙を必死に堪える。


「途中で退場になったから、審査対象にはならなかったんだけど」

「ひまりの制作衣装、凄い評判良かったんだよ!」

「部長も、ひまりの腕ならどこに行っても大丈夫だって!」


「だから、夢も諦めちゃ駄目だよ!


「……うんっ!」


皆んなの言葉が本当に嬉しくて、やっぱり涙が溢れそうになった時、後ろからそっと家康の腕が伸びてくる。振り返ると、家康は優しい顔で私の涙を拭き取ってくれた。


けれど……。



「ひまり」




その声を聞いた瞬間、家康の手がピタリと止まる。




/ 636ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp