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イケメン戦国〜天邪鬼な君へ〜

第49章 約束の地へ(4)




城に佐助が訪ねてきたと聞き、
俺は急いで大広間に向かう。


もしかしてひまりのことで何か解ったのかと思い、俺は期待して襖に手を掛け飛び込む。


「家康公っ!!」


驚いた様に声を上げる佐助を見て、急いで駆け寄る。


「ひまりについて何かっ、ひまりの事でっ!」

「い、家康公、落ち着いて下さいっ」


呼吸を整える暇もないぐらい、俺は取り乱し佐助の肩をガクガクと揺らす。


「家康……佐助を離してやれ。それでは、話すに話せないであろ?」


信長様にそう言われ、
俺は佐助に謝り改めて姿勢を正した。


「……突然お邪魔してしまい、すいません。今日はこちらにひまりさんの荷物がないか訪ねにきました」

「ひまりの荷物だと?」

「はい。実はここ数日、次のワームホールの出現が観測出来ました」

「……わーむほーる?って確か!!」


前に聞いた話を思い出し、声を上げる俺を見て佐助はゆっくりと頷く。


「前から一定の周期で現れるのは解っていましたが、ひまりさんを強制的に戻す力が動き出してからは観測が乱れ、次に現れる予測が全く出来ない状態でした」


佐助は冷静な声で、話を続ける。


「現段階ではまだ調査中の為、日時や場所を特定は出来ていませんが、何とか計算して割り出します。もし、観測が出来たらひまりさんにそれを伝える手段も考えなければなりません。少しでも彼女の情報が欲しいのです」

「……確か、あいつ革製の妙な入れ物持っていた、な」


俺も同時に、反物を入れた荷物の事を思い出しひまりの部屋へと向かう。




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