• テキストサイズ

イケメン戦国〜天邪鬼な君へ〜

第45章 捕らわれた未来(18)




ーーもしかしたら……移動すれば回避出来るかもしれない、と彼女に話しました。


だから佐助も朝には戻ってその可能性に賭け、一緒に行動する予定だったと。


ーーでも、彼女は先に行ってしまった……また、あなたに誤解されるのを恐れたのかもしれない。

ーー……あの夜、彼女はあなたと離れるかもしれない恐怖に取り乱しました。彼女を落ち着かせる為とは言え、触れた事はお詫びします。


しかし、俺も少なからず彼女に惹かれていた。その気持ちには嘘をつけません。



佐助は全てを話した後、最期にそう言った。



あの夜以来、一切消えていた思い出が一気に俺の中で蘇り胸を締め付ける。


初めて名前を呼んだ日。
笑い合った日。
抱きしめた日。
心を通わせた日。
初めてひまりに触れた日。

いっぱい泣かせて、
その分いっぱい笑顔を見た。

誰にも渡さない。
二度と離さない。


そう、誓った。

なのに俺は……

ひまりの心を見ようとせず、
失うかもしれない恐怖に何も見えなくなった。






「もし、本当に天罰が下るなら……」





それはひまりじゃなくて、





俺の方だ。




/ 636ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp